「ジャック…………ジャック、なかないで?」

小さくてやわらかな子供の手が、みっともなく涙に濡れる俺の頬を撫でる。

「あのね、ジャック。ボクがおっきくなったらね、ジャックのこと、およめさんにしたげる。それでね、ボクが死ぬときには、ぜったいにいっしょに天国につれてってあげるから。ふーふって、いつでもどこでも、一生、いっしょなんだよ。だから」

あどけない言葉に、俺は泣き濡れながらも笑った。

子供に憐れまれて、でも、それがうれしいなんて、終わってる。

「莫迦だな、キース………」

俺はやわらかな手を取って、身を離す。

「俺もおまえも男だぞ男同士の夫婦なんて、地獄行き決定だ」

そして俺は、地獄にすら行けない――ジャック・オー・ランターン…………。

kiss of lantern

朝、目を覚ましたら、体を縄で雁字搦めに縛り上げられて、身動きひとつ取れない状態だった。

その恰好で、ダイニングのテーブルの上に放り出されている。そんな目覚め。

いくら俺が鈍かろうと、さすがにここまでの行程のどっかで目を覚ましていないのは異常だ。

結論。

薬を使われた。

「………っのヤロウ………!!」

ひとのことを好きだとか愛してるとか言って、さんざんやりたい放題した挙句、これかよ!

歯軋りする俺の耳に、ダイニングの床を踏む、こつこつという音が届いた。

はっとして、不自由ながらも体をわずかに起こす。

「ジャックジャーック♪」

天使のようにきれいな顔をした青年が、俺のカボチャ面を片手に乗せて、楽しそうに歩いて来た。

そう、顔はきれいだ………昔から変わらず、天使の面差しだ。

が。

「キース……」

テーブルに転がされた俺の足元に立つと、青年、キースはにっこり笑った。

外に行くときにはいつも被っている、俺のカボチャ面を指差して注目を誘う。

そして、脈絡もなく。

「BOMB」

「ぎゃあああああああああ!!!」

朗らかな掛け声とともに、カボチャ面を床に叩きつけた!

不自由な体では詳細を見ることが出来ないが、耳にはしっかりと、カボチャが割れる無残な音が響いた。

俺のカボチャ、俺の命、俺の魂が!!

「ひ……っひぐ……っ、ぅ…………っ、き、キースぅううう………っ!!」

堪えきれない涙とともにキースを睨む。

清らかな天使そのものの顔をした悪魔の申し子は、悪びれることがなかった。

「あっはははははははは!!」

それどころか、高らかな笑い声を響かせる。

「ジャック、ジャックが、ジャックが泣いてる………ッ!あは、あはははは、かわいい、ジャックの泣き顔かわいい、あはあはあは、かわぃい、あははあはあはあ、ジャックかわいい…かわいいジャック……!」

「きぃいいいす………!」

もうやだ、ほんとやだこいつ俺が泣こうが怒ろうが、全部『かわいい』で括ってはあはあするとか、もうほんとにやだ!!

俺、ジャック・オー・ランターンが、この悪魔の申し子としか思えない人間、キースに出会ったのは、彼がまだ、いとけない子供だったころのことだ。

悪魔と交わした契約によって地獄に行くことも出来ず、生前の行状の悪さゆえに天国にも行けない――死んだあとの行き場を失った、成れの果ての死人が、俺。

生き返ることも出来ず、だからといってほんとうには死ぬことも出来ない俺は、現世を無為に彷徨うしかなかった。

一応神は、「善行積んだら入れてやんよ」とは言ったが、……………善行善行ってなんだよ。

根っから小悪党の俺は、スレまくって、目的もないままにぼんやりと、世界各地を彷徨い歩いていた。

そうやって幾年過ぎたか――出会ったのが、キースだ。

ハロウィンの夜、森に迷い込んでひとり泣いていた子供。

――別に、善行を積もうなんて考えたわけじゃない。

でも、天使みたいに愛らしい彼が泣いているのは、小悪党の俺でも、素直に心が痛んだ。

まあ、ハロウィンだし、たまにはいいか、と起こした気まぐれ――

が。

招いた、悲劇。

天使のように無垢で純粋な子供は、外見だけは天使のままに愛らしく麗しく――中身、極悪に成長あそばした。

「ぅうう………っ昔はあんなにかわいかったのにぃ………っ」

きれいだ、という一言が共通項になるのなら、そこだけは一致したままに、キースは背も高く、肉も厚みを増した。

もう膝に抱っこすることも、肩車してやることも出来ない。

それどころか………それどころか、毎晩のように………!

「あのさあ、ジャック」

呼吸を荒げた爆笑から一転、まじめな顔になったキースが、涙目で懐旧に浸る俺の顔を覗きこむ。

「愛しい君のことをあれこれ言いたかないけどね、………………君、つまり、小児性愛者なの?」

「おばかぁあああああ!!」

とんでもない濡れ衣を着せられて、俺は絶叫する。

俺は確かに、天国に受け取り拒否される小悪党だけど、子供に催したことはないんだ!

だからキースがかわいいと言ったって、それは純粋な感情であって、鼻息なんか荒くならない。

けれど、キースはどこまでも懐疑的に首を傾げた。

「でもさあ、君、なにかっちゃあ、昔の僕が昔の僕がって言うじゃない実は気がついてないだけで」

「っの、百万年おばかあ!おまえなんかキライだ、キース!!」

俺は別に、悪党同士で徒党を組みたいわけでもなければ、キースを悪の道に引きずりこみたいわけでもない。

天使は天使のままでいてほしかったって、ちょっと夢見てなにが悪いんだ。

縛られたままぐすぐすと洟を啜っていた俺は、ふと寒気に襲われて大きく震えた。

あれ?

「ジャック…………………ジャぁーック…………」

「っひ?!」

人間が出したものとはとても思えない、冷たい声。

俺は震え上がって、足元に立つキースを見た。

「君、まさか今、ボクのことキライって言ったキライって、ボクのこと言いやしなかった?」

「あ、あわ」

怯えて言葉にならない俺の返答に、キースの顔から表情が消えた。そのまま、高速で吐き捨てる。

「地獄に逝ったほうがマシだって目に遭わせてやる」

「ひぎっ?!」

目、目が、目がマジ!しかも表情がない!!

「ジャック、ジャーックジャックは死なないし狂わない。何度でも、死なせてくれって嘆願できるねそれも正気のまま、いっそ狂いたいって狂うほど願っても、決して狂えないままに。苦痛が和らぐことも薄らぐことも消えることも遠ざかることも癒えることも救われることも終わることもなく」

「ひ、ひぃ………っ」

もうやだもうやだ、ほんとこいつやだ………人間の癖に、なんでこんなに空気冷やすの?!

止まらない寒気にがたがた震えながら、ぼろりと涙をこぼした。雁字搦めに縛り上げられているから、拭うことすら出来ない。

「う……っ、ひ、ひぐ………っ」

「ジャック………」

そのままぐずぐず言っていると、キースは一転してやさしげな微笑みを浮かべた。

身を屈めると、俺の額に額をぶつける。

あたたかい手が涙を拭って、キースは濡れた指をちろりと舐めた。

「いやだな、ジャック………ジャーックなんで泣くの僕がそんな酷いこと、ほんとにすると思う愛しいいとしい君を痛めつけるようなこと、ほんとにするなんて思うの?」

「う……っ…ひっ……」

しゃくり上げながらじっと見つめる俺に、キースはやわらかに微笑みを返す。目尻にキスが落とされて、涙が啜られた。

「大丈夫だよ、ジャック………ちょっと、ジャック・オー・ランターンから、インクブスにクラスチェンジするだけだ」

「ひぎ…………っ!!」

いやだぁああああああ!!

なにが大丈夫だよ、ちっとも大丈夫じゃねえよ!!

衝撃で凝固する俺に構わず、キースは身を起こすと、うれしそうに遠くを見つめた。

「インクブスになったら、もう、遠慮なくなんでもしていいよね…………今までは、ちょっとジャックがかわいそうかも、と思って我慢してたアレもコレもソレもしていいよね…………!!」

「ひぐ…………っ!!」

我慢?!

毎晩まいばん、あれだけ好き勝手しておいて、なんかもう、本気でインクブスにクラスチェンジしそうな危惧もあるのに、我慢?!

俺の瞳に、新たな涙が盛り上がった。

「ひ、ひ、………ひとでなしぃ…………っにゃんぴにん…………っっ!!」

「あっは♪」

罵った俺に、キースは堪えた様子もなく朗らかに笑った。

再び身を屈めると、舌を伸ばして俺の涙を舐め取る。

「ジャック、ジャーックいやだな、なに言ってるの、君僕はれっきとした人間だよ。君と違ってね!」

「ふぁ………っ」

涙を舐め取られただけなのに、その舌の感触に体が震える。

下半身が疼いて、くちびるを噛んだ。

ああもう、完璧調教済み印な俺…………。

しかし、続くキースの言葉に、さっと頭が冷えた。

「とはいえ、ジャックが望むなら、人間止めても良いよそこら辺をうろついてる悪魔でも捕まえて、ちょっと契約したら」

「だめだ!!!」

自分でも驚くくらいにきつい声が出た。

キースがきょとんと瞳を見張る。そうするとあどけないくらいで、昔に戻ったようにも思えた。

無邪気で、無垢で、清らかな天使そのものだった――

「悪魔と、契約なんて、だめだ」

しゃくり上げるのを堪えながら、俺は懸命に言葉を紡ぐ。

見た目だけは天使のまま、中身は極悪に育ったキース。

一日何回泣かされて、何回悲鳴を上げるか、考えると眩暈がする。現に今だって、縄でがっちり縛り上げられてテーブルに放り出されてるし。

まだ朝だってのに、すでにこの始まりぶりとか。

「そんな、こと………簡単に、言うな…………!」

それでも、俺は、キースがかわいい。

きっともう、かわいいと言われて喜ぶ年ではないし、見た目だって、「きれい」とか、「かっこいい」と表現したほうが納得なんだけど。

でもたとえば、こいつがよぼよぼのじーさんになったって、俺はきっと、「かわいい」って表現するんだ。

ほんの小さいころの、なんということもない約束。

こんな、つまんない小悪党の俺を憐れんでくれて、しかも口先だけでなく、ずっとずっと愛し続けてくれた。

表現こそ歪んでいても、あの日からずっと捧げられる愛は、真摯で嘘がない。

たぶん、天国に行くのは絶対無理だけれど――地獄なら、いっしょに連れ込んでくれるような気がする。

よしんば連れ込めなくても、そしたら、いっしょに現世を彷徨ってくれるだろう。

世を拗ねまくって、無為に過ごしていた俺に、そう信じさせてくれるだけ、キースは弛まず怠らず、愛を注いでくれた。

その、キースが。

「………悪魔との、契約が………どれだけ、莫迦なことかって、………その、実例を、おまえは、見てるだろう………?こうやって、俺っていう、好例を………おまえは、賢いんだから、そんな、道を誤っちゃ、だめだ………!!」

俺なんかに迷っている時点で、すでに大分間違っているんだから。

涙目で懇願した俺を、キースは呆然と見る。

その手が、込み上げる感情を抑えるように、そろそろと自分の口を覆った。

「ジャック…………ジャーック…………もしかして、君、…………僕のこと、心配してくれてるの…………?」

ああもう、この天辺おばか!!

「あたりま」

「ぶごっっっ!!」

「血ぃいいいいいいいいい!!!!!」

血、血ぃ噴いた!はな、鼻から、鼻から血ぃ噴いたこいつ!!

もぉいやだぁあああああああ!!!

皆まで告げる前に血を噴いたキースは、呼吸までも怪しくしている。

「ジャック………ジャックが、ボクの心配を…………ッ、ふ、ふへ、………ふひふはふくくくくくっ…………かわいい…………なんてかわいいんだ、ジャック…………ジャぁーック…………!!」

「ぁあああああ、もぉおおおおお!!」

なんで俺がなに言ってもやっても、全部、『かわいい』でまとめて興奮しちゃうんだこいつは!!

俺は今、わりと大切なことを言っていたぞ?!

「ふ、ふぐ………ぐふっ」

口元を押さえたキースの手のひらから、ぼたぼたと血が垂れる。

キースは咽喉奥で笑いながら流し場に行った。ばしゃ、と水を跳ね散らかす音がして、そのまま沈黙――。

縛られて身動きが取れないせいで、キースがなにをしているのか確認出来ない俺は、次になにをされるのか不安で不安で仕方ない。

「キースキース!!」

「ぶはっ!!」

呼び声に答えたのは、呼気。

――どうやら、流し場のたらいに張ってある水に、顔を浸けていたらしい。

しばらくして再びテーブルの足元に来たキースは、どこからどう見てもゴキゲンだった。

身を屈めると、俺の目尻に音を立ててキスを落とす。

「ジャック、ジャーックかわいい、すてき愛しい、僕のジャック♪」

「あー………」

そのかわいい、すてき愛しい俺に、おまえは朝から散々やらかしてくれてるよな…………。

ひと段落ついたような様子に、俺は初めの衝撃を思い出した。

俺のカボチャ………!

家の外では必ず被ってて、たまに家の中でも被ってる、俺の精神安定剤!

カボチャなしで出掛けたりしたら、心が爛れて堕ちる。

「う…………っキース…………っ」

「あれ今度はなんで泣いてるの?」

しらっと言うキースに、俺は洟を啜った。

「お、俺の………カボチャ…………っ、そ、外に……出掛けられな………っ」

「出掛けなくていいじゃない」

にこにこと天使の笑みを浮かべたまま、キースはきっぱりと言う。

「家の中で、僕の傍に居ればいいよ。僕だけ見て、僕の声だけ聞いて、僕だけ感じて、僕のことだけ考えてたら、ジャックはそれで十分でしょ?」

「ひぐ…………っ」

笑顔は天使なのに…………!

天使に見えるのに、言ってることがあんまりだ。俺に同意を求めるとか、そんなのにどう頷けと!

ていうかもしかして、そんなの嫌だ、とか言ったら、インクブスにクラスチェンジ決定なのか?

そして、その通りだと頷くと、一生家の中で…………。

どっちに転んでも、俺に得がない!!

「ひ………っひぐ…………っ…………ひぅうううっ」

「ああ、ジャック、ジャーック………!」

拭えないままにぼろぼろ泣きこぼす俺を、キースはうっとりした眼差しで眺める。

「ほんと、君の泣き顔はかわいいね………堪らないよ。いっそ、一生泣いてる?」

「ひぃうっ」

こいつはひとのこと、散々好きだの愛してるだの言っておいて、どうしてこう、言うこということ全部怖いんだ!

いったいどこでどう育て方を間違って、愛情表現がこうまで歪んだんだ?!

「あっは♪」

涙を呑みこんで懸命に見つめる俺に、キースは朗らかに笑う。

「やだな、ジャック、ジャーック冗談だよ。もちろん、閉じこめて僕ひとりのものに出来るのは最高だけど、君から自由を奪うようなことはしない。君にはあくまで自由意志で、僕の傍を選んで欲しいんだ。そっちのほうが、ずっと想いは強いし、うれしい。だから、ほら」

言いながら、キースはテーブルの下に屈みこんだ。なにかを探っている音がして、立ち上がったキースの手には、無傷のカボチャの面が!!

「キース………!!」

「新しいやつだよ、ジャック。僕の手作り」

「あたらしい………!!」

途端に、俺の世界が輝いた。

わくわくと体を起こ――そうとして、縄が邪魔だと痛切に思う。

「キース、キースほどけ!!」

「あああ、新しいカボチャに興奮するジャックかわいい、かわいいジャック、ジャーック………!!」

「それはもういい!!」

キースは新しいカボチャを丁寧に床に置くと、ようやく俺の縄をほどいてくれた。

俺はテーブルの上に胡坐を掻いて座り、キースへと両手を突き出す。

「カボチャ、カボチャ!!」

「はいはい」

うれしそうに笑いながら、キースはカボチャを差し出す。

「うっわ………!!」

この香り、この手触り、間違いなく新品………!!

ひっくり返して転がしてと、あちこち矯めつ眇めつする俺に、キースは物凄くうれしそうに笑っている。

「でも、なんで新しいのなんて……」

ふと気がついてキースを見ると、肩を竦められた。

「やだな、ジャック。ジャーック忘れたの今日はハロウィンだよ。二人が出会った記念日じゃないか」

「…」

俺は目を見開いて、固まってしまう。

そりゃ、そうだけど………こんなに何年も経っても、きちんとプレゼントをくれるくらい、大切にしてくれてるなんて…………。

俺は猛烈に照れて、それを誤魔化すためにカボチャを被った。

「お、おかげで、今年も人を脅かしに行けるぜ!」

「あっは♪」

遠回しに礼を言った俺に、キースが笑う。

「脅かすのはいいけどね、ジャック………ジャぁーック僕を拾ったみたいに、誰かを誘惑しようものなら、どうなることか………わかってるよね?」

「は?」

背筋を、覚えのある寒気が走り抜ける。

カボチャ越しに見るキースは笑っている――地獄の悪鬼より、なおおそろしい笑顔で。

「もしも、浮気なんてしてご覧?」

「や、あのな、キース………!」

なんかその言い方だと、いろいろ語弊があるだろ?!

俺がキースを拾ったとか、誘惑したとか!

俺は迷子の手を引いて、家に送り届けてやっただけだ!

おまえ、なんだかんだ言って、ちゃんとご両親の元で育ったよな?!

そのままお持ち帰りなんてしてないし、そもそも子供に催す趣味はないんだっての!

言いたいことは山ほどあるのに、ひとつも声に出来ない。

ひたすらにキースを見つめて、冷や汗に塗れる。

キースの顔から表情が消えた。高速で吐き捨てる。

「性奴隷にジョブチェンジさせてやる」

「ひぐ………っっ!!」

性奴隷って、ジョブじゃねえよ!そんなジョブねえ!!

震え上がる俺に、キースは鼻息を荒くして笑う。

「ぅふ、ぐふ…………ふはふひふくくくく…………っ!性奴隷…………ジャックかわいい、かわいいジャック…………!!」

あああああああ!もういやだ、こいつほんといやだ!!!

「きぃいいいすっ!想像の俺にナニしてる?!」

寒気と悪寒と震えに襲われながら叫んだ俺を、キースは遥か彼方にイっちゃった笑顔で見た。

「口に出したら、もれなくほんとに全部やるけど?」

「言わないでいわないでいわないでっっ!!」

ああもうほんと…………!!

どうして俺は、こいつがこうも好きなんだ……………これもあれか、悪魔の呪いなのか………それとも、神の試練なのか?

こいつを愛し抜けたら、地獄か天国には行けるっていう。

――そんな特典があってもなくても愛しさに変わりはないけれど、なにか他人への言い訳が欲しい…………。