クリスマスは戦争だ。

Christmas Miracles

生まれて初めて迎えたクリスマスの慌ただしさは、がくぽの予想を遥かに超えた。

イブイブから本番を含めての三日間、朝から晩までイベントイベントイベント。

いくらマスターが恋人のいない寂しい女だからといって、こんなに仕事を詰め込むこともないだろう、というほどに、とにかくイベントイベントイベントイベントイベント。

「恋人がいないのはマスターだけじゃなくて、あたしたちもでしょ」

サンタコスに身を包んだメイコが、気付けの日本酒を呷りながら説明してくれた。

「余所で活動中のボカロには、恋人がいるやつも結構いるわけよ。そいつらが揃ってクリスマス休暇取っちゃうから、恋人がいないボカロっていうとこの時期、引っ張りだこになるのよ。そうじゃなくてもイベントシーズンで、ボカロなんてどれだけいたって足りないんだから」

説明しながら、メイコは日本酒をちょっぴり、がくぽにも分けてくれた。

がくぽはロイドだから呑んだところで気付けの効果はないのだが、心配りは有り難くいただいて、再び闘いに身を投じた。

正直、自分のことをこなすのに手いっぱいで、他人のことに構いつける余裕はなかった。

こんなにも慌ただしいと、あのおっとりぽややんとした彼はついていけるのだろうかと、ちらりと心を掠めはしたが、深く考える余裕などとてもない。

最新型の優秀な演算処理機でも、もはやなにをしたのか逐一覚えていられない三日間を過ごし、ようやく解放されて家に帰ったのが、二十五日の夜十時過ぎだった。

関節という関節が軋み、まさに『息も絶え絶え』という言葉の意味を体感していたところだったのだが、そのころになって三々五々に帰ってきた家族たちは、全員が元気いっぱいだった。

マスターの配慮で、ホテルのディナーショウで出た豪華なクリスマスディナーがそっくりテイクアウトされてリビングのテーブルを華やかに彩る。

それにプラスして各人が持ち寄った、有名パティシエ作のクリスマスケーキがいくつも無節操に並び、お子様用から大人用、辛口から甘口まで、さまざまなシャンパンが開けられ。

「「「「Merry X'mas!!!!」」」」

どんちゃん騒ぎだ。

基礎体力だけで言うなら、がくぽは決して劣っていない。むしろ、ボーカロイドの中では際立って優秀だと言える。

だが、へろへろのぐでぐでなのはがくぽだけだった。

同じく三日間、イベント戦争に明け暮れていたはずの家族たちは、人間のマスターも含めて、皆、元気いっぱいに自分たちのためのクリスマスパーティに興じていた。

いやむしろ、普段より元気過ぎるほどに。

こういうのをランナーズハイとかなんとかいうのだが、がくぽにはその境地に達するまでの経験値が不足していた。

食べる気力も飲む気力も底をついて、とにかく寝たいの一心。

起き上がっているのは、もはや矜持とか、そうでなければここで引き上げたが最後、姉妹にどんな悪戯を仕掛けられるかわからない、という恐怖心。

茫洋として三人掛けソファの隅っこに座りこむがくぽはだからそのとき、頭が死んでいた。

***

「がくぽ、食べてる?」

取り皿を持って来てがくぽの隣に座ったカイトは、純然と心配していた。

さっきから見ていると、がくぽはちっとも動かずに、食べ物にも飲み物にも手を出さない。

死んだ魚のような目、とは言うが、いつも力強く前を見据える瞳が、無意味に虚空を眺めるばかりだ。

「あのね、ナスのグリルチーズおいしいよ。あとね、っ」

テーブルの上のごちそうを説明しながら取り分けようとしたカイトは、折れるほどの強さで腰を抱き寄せられて、皿を取り落した。

「がく、」

「カイト」

「っ?!」

いたい、と悲鳴を上げかけたカイトに、がくぽが低く囁く。その腕は、さっきまで力無く項垂れていたのはだれだとツッコみたいほどに強く、カイトを抱き込んでいく。

ことがくぽに対して抵抗することを知らないカイトは、痛みに顔を歪めながらも、おとなしくその胸へと抱きくるめられた。

「がくぽ…」

疲れたの?

やわらかな問いに、答えは返らない。

返らなくても、こんなふうにがくぽからカイトを抱きくるめるときは、疲れているときだと学習はしている。

そういうときはいつにも増して口数が減るうえ、

「んぁっ」

わかっていても、カイトは小さく悲鳴を上げる。

虚ろな瞳のがくぽは苛立ちも露わな動作で、カイトから乱暴にマフラーを取り払って、襟元を広げた。

――どうも、これまでになく疲れ果てているようだ、とカイトは考えた。

いつもなら軽くくつろげるくらいの襟元が、大きく開かれて肩まで露わにされた。もちろん、コートの下にシャツを着ているから、それで肌が見えることはないのだが。

「ん、がくぽ」

疲れたなら、抱きしめて『いーこいーこ』してあげよう。

痛いくらいに抱きしめられながらも、カイトはわずかに身じろいでがくぽへと腕を回す。

「ん?」

その途中で、カイトは瞳を見開いた。

いつもなら背に回って、痛いくらいにしがみつくだけのがくぽの手が、カイトの後頭部をがっしりと抑えこんだのだ。

まるで逃がさないとばかりに掴まれて、上向かされる。

「がくぽ?」

「カイト」

問いに、返る答えはいつもと違う声音で呼ばれる名前。

いたい、ともつぶやけなくなって見つめるカイトに、がくぽの顔が近づいてくる。

虚ろな瞳の中に飢えた獣のような光を見つけて、カイトはふるりと震えた。

「んっ」

近づいて来た顔は、そのままカイトのくちびるを塞ぐ。

もどかしげにくちびるを咬まれて、舌に押されて、カイトは思わず口を開いた。

がくぽはそこに、躊躇いもなく舌を潜りこませる。もちろん、潜りこませるだけでは済まずに、カイトの口の中はいいように蹂躙された。

「んん………っ、んぁ、ぁっ、んんぅっ」

経験したこともない激しいキスに、カイトはくぐもった悲鳴を上げながらがくぽに縋りつく。

こんなふうになってもがくぽに対して抵抗することを思いつかない体が、押されるままにソファに倒れた。

「ふぁ、ぅ、がく………っんっ!」

未知の感覚にびくびく震える体を、がくぽの手が無遠慮に撫でていく。

背筋を駆け抜けた感覚は電流を流されたのにも似ていて、カイトは瞬間的に声も詰まった状態で仰け反った。

離れたくちびるを追って目線を上げれば、がくぽはちょうど、獲物を捕らえた肉食獣よろしく舌なめずりしているところだった。

「………ふゃ」

ぶるりと震えて、カイトはそれ以上言葉を継げなくなった。

ただただ見入る先で、がくぽは笑みらしき表情を浮かべると、身を屈めてくる。

「ぁ………っ」

「あーーーーーーーっっ!!ますたぁっ、がっくんがおにぃちゃんおそってるーーーーーっっっ!!!」

「ひぁ?!」

がぶり、と首筋に咬みつかれたところで、ミクがかん高い声を上げた。その後には、なぜか爆笑が続く。

そう、忘れてはいけない――ここはリビングで、現在、家族全員で揃ってクリスマスパーティ中だ。

時刻はすでにクリスマスが終わったことを主張しているが、彼ら業界人には時間延長機能があった。

一日を二十九時間くらいに引き延ばすのは常識の範囲内だ。

我に返ったカイトは慌てて身を跳ね起こそうとし――

「ちぃっ」

「舌打ち?!って、いたぃっ」

常のがくぽらしくない舌打ちとともに、力任せにソファへと押し戻された。

「あっははははははは!!がっくんが、がっくんがおにぃちゃんおそってんよぉおおおお!!!」

「きゃっはははははは!!キレた、キレたわ、がくぽがキレた!!こんな公衆の面前でカイト襲うなんて、キレまくりだわ!!」

ハイテンションになり過ぎてクスリでも入ったかのようになっているミクと、ハイテンションなところに酒が入って理性が吹っ飛んだメイコが、爆笑しながら乾杯する。

「いや、わっかいですねー、がくぽさんでもその趣味はマスター正直どうかと」

同じく酒が入っているマスターが、いつにも増してぼやぼやと笑ってからかう。

「…………………………………………邪魔だ」

「ほえ?!」

低く低く吐き出された言葉に、カイトは慌ててがくぽを見る。

憎々しげと言ってすらいいような渋面で家族を見ていたがくぽは、するりとソファから下りた。そしてカイトが反応するより早く、その体を腕に抱き上げてしまう。

「って、がくぽ?!」

「ぅっきゃははははははは!!おにぃちゃんが、おにぃちゃんがさらわれるぅううう!!がく、がく、がっくんサムライにさらわれ、ぅっきゃはははははは!!」

「やるわね、この色ボケがっっっ!!ひゃっははははははははは!!!」

箸が転がっても笑う年頃のミクだ。一度ツボに入ると、爆笑はどこまでも破壊的に続く。

そして酔っ払いのテンションは救いようがない。

いつもならどこかしらでだれかがストッパーになるところ、だれひとりとして止めるものもなく――

「ちょ、待てやごらぁ!!この色ぼけさむら」

止めようとした、この家最後の良心、レンの髪ががっしと引っ張られた。

引っ張ったのは、相方のリンだ。

「おい、リ」

「リンも!!」

抗議しようとしたレンに、どこでもそこでも所構わずなお姫さまは、ぎっらぎらに輝く顔で強請った。

「リンも、ああいう、ぶっちゅーーーーーーっっ!!っていう、キスしたい!!」

「んなっ?!」

「したいしたいしたいしたいしたいしたいしたいのぉおおおおお!!」

「のわっ、ちょ、リっっっ!!」

へたれな王子様は、肉食なお姫さまにあえなく押し倒された。

これでもはや、がくぽを止めるものは――

「って、さすがにちょっと様子がおかしくないですかがくぽさんのキレ方が、近来稀に見るっぷりなんですが、っ?!」

わずかに酔いが醒めた顔で、マスターが立ち上がろうとする。

その後ろから、ミクががっしりと組みついた。

「やだやだますたぁああボクたちとあそぶのあそぶのぉおおおお!!」

「ええと、いやいや、ミクさん?!」

酒気も吹っ飛ぶ勢いで慌てたマスターの前に、メイコも仁王立ちする。

「そぉよ、マスターあたしの酒が呑めないっての?!」

「いや、メイコさん、今はそれどころじゃ……」

もがくマスターに、ミクはぷうと頬を膨らませる。

かわいらしい見た目だが、暴れるマスターを抑えこんでびくともしない膂力は少女のものではない。

そのまま、ミクはメイコへと力強く頷いた。

「めーちゃん、さっき教えたよね?!さいしゅーへーき/めーちゃん出動だよ!!」

「…………ああ、あれらじゃらじゃ」

「って、ちょ、いや、ふたりとも?!」

ミクの怪しい指令にメイコは軽く請け合い、シャンパンには目もくれずに呑んでいた、日本酒の徳利を手に持った。

いやな予感に震え上がるマスターの前に膝を揃えてちょこんと座ると、ミクのものとは比べものにならない、きちんと山谷がある胸に徳利を挟む。

そして小首を傾げると、滅多に見せない愛くるしい微笑みを浮かべてマスターを見つめた。

「ひとはだにあっためておきましたぁvv」

「っっっっ!!!」

マスターの魂が飛び出した。

正気と理性が総崩れしたリビングから、がくぽはだれに阻まれることもなく、悠々とカイトを連れ出した。

***

リビングから一歩出ると、廊下はひんやりと冷えている。

無意味に火照った体も冷え、沸騰した頭も冷え――たのは、カイトだけらしい。

がくぽは躊躇いのない足取りで自分の部屋へとカイトを連れ込み、布団も敷かないままに畳へとカイトを押し倒した。

「…………がくぽ」

カイトは震える声でがくぽを呼んだ。

疲れたがくぽは甘えたになる。

少なくとも、カイトの認識はそうだ。

甘えたと言っても、リンやレンとは違って、お子様な扱いで甘やかしてほしいわけではない。

べったべったな甘やかしを受け容れてくれて、べったべったに甘えて貰えることが、がくぽにとっての『甘え』なのだ。

――と、少なくともカイトは思っている。

だが今日のこれは、果たして甘えなのだろうか。

「カイト」

がくぽの笑みは、機嫌が良さそうにも見える。よく見ると瞳が虚ろだが、よく見なければいいだけの話だ。

いいだけの話で済ませていいのかが疑問なだけだ。

機嫌のいい笑顔のまま、がくぽは再びカイトへと沈みこんで来る。

「がくぽっ」

さすがになにかしらの違和感を感じて声を上げたカイトに、がくぽは触れあう寸前で止まった。

じっと見つめられて、その顔がわずかに逸れて耳元をくすぐる。

「ん………っ」

びくりと震えて、体を走る感覚に耐えようときつく目を閉じたカイトに、上に伸し掛かったがくぽは、ぼそりとつぶやいた。

「厭か」

「………っ」

いやじゃない。

――基本的に、がくぽにされることでいやだったことはない。

反射で浮かぶ言葉に嘘はなく、今でも、いやだと思って声を上げているわけではない。

だが、いくらカイトがおっとりさんののんびりさんで、にぶちんを極めていても、さすがに今、この状況で「いやじゃない」と即答するのがおかしいことはわかった。

貪られるようなキス。

撫で回される体。

走る感覚に、追い上げられる感情。

いやじゃない、のはほんとうで、けれど――それが、いやじゃない、というのは。

カイトにとって、キスは挨拶だ。でもそれは、いわゆる『スマック』であって、『キス』ではない。

あんなふうに深く感覚を揺さぶるようなキスは、――少なくとも、普通の友達や家族と交わすものではないということくらい、わかっている。

震え上がった体に走った感覚は、爪先まで痺れるようで、そこには心地よさともどかしさがあった。

けれど――家族や友達に触れられて、そんな感覚に陥ることがないということも、わかっている。

もっと、と求めるこころも、伸ばしてしまう手も、受け入れようとするすべてが――

いいかいやかの二択なら、いい、だ。

いい、けれど、現実は二択で終わらない。

選んだ先には、

「………ん重っ?!」

突然体に伸し掛かる重みが増して、カイトは悲鳴を上げた。

力の抜けたがくぽの体が、容赦なく伸し掛かってきている。

溺れる人間のようにもがいてもがいて、どうにかがくぽの体をひっくり返し、カイトはがっくりと項垂れた。

「寝てる………………!!」

どうやらカイトの返事を待つ間に、眠気のピークが来たらしい。

いつもなら寝落ちはカイトの得意技なのだが、今日はがくぽが耐え切れなかったようだ。

カイトの腰に回した腕だけは頑固に、心地よく眠りの国へと旅立っている。

「…………………やっぱり、疲れてたんだ……………」

つぶやく声にこそ、疲労感が滲んでいた。

しかしそれに気がつくカイトではなく、ただひたすらにがくぽの寝顔を眺めた。

ぐっすりと眠りこんでいるはずなのに、痛いほどにしがみついたままの腕。

まるで、宝物だと――

「――なんか俺、安眠くまさん、みたいだよねっ」

小さい子がぬいぐるみを抱っこしないと眠れないのに喩えて、カイトはがくぽの胸へと倒れ込んだ。

イベント続きで疲れているのは、がくぽだけではない。

カイトだとて、へとへとのくたくただ。

しかもなぜか今になって、疲労感倍増しだ。

ほんとうならきちんと布団に入って休むべきなのだろうが――面倒くさい。

なにもかもが、もう、ひどく煩わしくて面倒くさい。

感じればいいのは、今、がくぽに抱きしめられているということ。

それだけでいい。

なにかしら自棄になって考えて、カイトはがくぽにしがみつくと、目を閉じた。

***

「……」

朝起きたら、畳の上に直寝していた。しかも、布団も掛けずに。

真冬の最中のこの暴挙でも、風邪を引かないのはさすがにロイド、というべきか。

だがしかし、無理な寝方をしたせいで、体の節々が痛い。

そうでなくてもぶっ続けのイベントで酷使したあとなのだ。本来なら、メンテナンスに掛けてから寝るべきだったのに。

「……」

きりきりと眉間に皺が寄った。

自分は問題から逃げている。

がくぽは素直にそう認める。

問題があり過ぎて、直視するのが辛いことだってある。正常な精神とは、そういうものだ。

なにゆえ。

なにゆえ、隣にカイトが寝ているのだ。それも、自分の腕の中に閉じ込めた形で。

起こすべきなのか。

いや、そもそもいつ来て、なにがどうなってこういう状況になったのか考えるほうが先なのか。

それよりなにより、腕の囲いを解いたほうがいいのではないだろうか。

「……っ」

あれやこれやと考えて、やがてがくぽは思考に疲れて目を閉じた。

夢だと思ったらどうだろう。目を開くと、全部解決している、夢。

そもそも自分たちが夢を見ることがないというのをすべて棚上げして、がくぽは逃避を極めてみた。

逃避を存分に堪能したところで、がくぽは目を開く。

じっと見つめる、湖面のように揺らぐ瞳と目が合って、思考が停止した。

「おはよ、がくぽ」

「………………」

応える言葉が出て来ない。

そんながくぽに、カイトはきまじめな顔を向ける。

「あのね、がくぽっ」

「応?」

いつもとは違ってどこか怒ったような声音に、がくぽはカイトの腰を抱いたまま、軽く仰け反る。

カイトはこっくり頷いた。

「寝落ち良くないねなんかもう、胸がすっごくもやもやする!!反省した!!」

「なに…………?!」

カイトがなにに怒っていて、もしくは反省したのかが、さっぱりわからない。

花色の瞳を見張るがくぽへ、カイトは首を伸ばした。

「っ」

頬にキスが与えられて、がくぽは朝から固まった。

朝のいちばんから、この衝撃体験はどうにかしてほしい。

挨拶のキスがインプットされていないためにどこまでも不慣れながくぽにも、カイトが構うことはない。

固まっているがくぽの腕からねこのようにしなやかに抜け出すと、それこそねこそのものの動きで体を伸ばした。

「ぁうう………っさすがに、畳に直寝は体がいったいぃ…………」

上げる悲鳴は可愛らしい。

可愛らしいが、そもそもどうしてそんな、畳にふたりで直寝。

凝固したままのがくぽの前髪をさらりと梳き上げて、カイトはもうひとつ、額にキスを落とした。

「寝落ちはだめだけど………………また、あまえてね」

「?!」

衝撃の上塗りが二重三重と重ねられ、がくぽは瞳を見開いたまま電源が切れたようになった。

いったい昨日なにがあって、いや、自分はなにをして、待て、どうして覚えていない?!

暴走する思考に追い回されている間に、カイトは軽やかな足取りで部屋から出て行き。

「…………なんだと?!」

がくぽは昨日の昼ごろからのログがすっかりと飛んでいることに気がついて、青褪めた。