「ふ………っ、ぁ、んく……っ」

「は……っ」

重なり合っていたくちびるに隙間が出来て、互いに小さな吐息をこぼす。

はるこ

第一音楽室は人の出入りが激しいが、第二音楽室となると、なぜかぱったり人が来なくなる。

それでも置かれたピアノの陰にこっそりと隠れて、わずかな休み時間の合間に交わすキス。

気をつけても、いつの間にか深く離れがたくなってしまうのは、いつものこと。

キスをしている間に膝の上に乗せていたカイトは、とろりと蕩けた瞳で笑い、がくぽの肩口に擦りついた。

短い髪を梳いていたがくぽの指はそのまま滑って、ほんのりと赤く染まるカイトの耳朶を掻く。

「ぁ、んんん……っ」

ぶるりと震えて甘い声を上げたカイトに、がくぽは小さく笑った。

「おまえたまに、………本当にねこに見える」

「ん………?」

笑いながら吐き出された言葉に、カイトはとろんとしたままがくぽを見返す。

そのくちびるがほんのりと笑みを刷くと、がくぽの耳朶に寄せられた。

「『にゃー』?」

「っふっ」

笑ったような、思わず喘いだような。

微妙な呼気を漏らし、がくぽはカイトの頭を撫でた。ついでに、耳もかりかりと掻いてやる。

「ん、んん………っん、………にゃぁん……にゃぁあん……」

懸命に啼きながら、カイトは膝の上で身悶え、開いたがくぽの胸元をかり、と掻いた。

熱っぽく潤んだ瞳で上目遣いにがくぽを見つめると、すでに濡れて腫れぼったいくちびるを寄せる。

「ね、しよ………ん、して………」

おねだりをするねこのように甘い声で請われて、がくぽは笑った。

そう強請られても、そろそろ授業の時間が迫っている。

生徒会長であるカイトは、がくぽのように気ままにサボるわけにもいかないはずだというのに。

熱に夢中になって、他事を忘れてしまう。

「やはり、発情期のねこそのものだ」

「んんっ………」

つぶやきとともに、宥めるようにやさしく、くちびるをくちびるが撫でた。

もどかしい感触に、カイトはねこのように爪を立ててがくぽに縋りつく。

「にゃぁん……っ」

小さく啼くと、触れるだけのそこに食らいついた。