軍部覚書シリーズ:「行進の心得

第3回「こうしん」シリーズ。軍部覚書より、「行進の心得」部分を抜粋。

軍部覚書に依る「行進の心得
一、行進とは、前に進むものである。後ろや、ましてや横になど進んではならない。
一、行進の最中に、尿意を催してはならない。また、行進の最中に、つまずくこともならない。
しかし感極まって泣くことは許容の範囲である。
ただしその場合に於いても、姿勢を崩してはならない。
一、道を間違えても堂々と進め。
よしんばそれで他国を侵害したとしても、不可抗力で神の思し召しというものだ!
一、行進を妨げるものは、何人たろうとも全力で排除せよ。
たとえ自国民であろうと、国家元首であろうと、行進を妨げるものは敵である。
一、行進の最中に天候が不順であってはならない。
行進の威容を保つためには、自然とても捻じ伏せなければならない。
一、行進とは目的地にたどり着いたその時に、終わるものである。
しかし行進は永遠に不滅である。