「おにぃちゃん、大好きvv」
言葉とともに、ミクはカイトの頬にキスを贈る。
「ありがと、ミク。俺もミク大好き」
お返しに、カイトもミクの頬へキス。
My Love Send Me A...
「おにぃちゃんおにぃちゃん、リンもおにぃちゃん大好き!!」
リンが叫んで、カイトの顎にキス。笑って、カイトはリンの額にキスのお返し。
「俺も大好き、リンちゃん」
「……………ぅお俺も、お、俺も、俺も………………にぃちゃん、だいすきっっ」
永遠の反抗期のレンも顔を真っ赤にして叫び、カイトの顎にキス。
「ありがと、レンくん。俺も大好きだよ」
笑って受け止めて、カイトからのお返しのキスが、レンの額に。
「と、いうわけで」
微笑ましい光景を眺めていたメイコがにっこり笑顔で、壁に張りつくがくぽへ視線をやる。
「残りはあんただけね!」
「め、メイコ殿は」
「ばかね。あたしはあの子の『姉』よ!」
「と、年的なものを言うと…………」
「あらそう」
メイコの笑みに力がこもった。すてき笑顔のまま、カイトへ向かう。
「カイト、がくぽはあんたのこときらぃ」
「待てメイコ殿!!」
慌てて追いかけて、必死に止める。冗談でも、嫌いだなどと吹きこまれたくない。
「がくぽ?」
「っくっ」
無邪気な笑顔に見つめられ、がくぽは引きつった。
冗談でも嫌いなどとは吹きこまれたくないが、ほかの弟妹のように気軽に大好きだとも言えない。
そのうえキスなんて、額だろうが頬だろうが無理だ。
無理だが。
「っ」
「ひぁ?!」
がくぽは素早く手を突っこんでマフラーと襟を開くと、勢いよく顔を落として、さらけ出したカイトの首に咬みついた。
さらに、ぎゅ、と抱きしめる。
「が、がくぽ…………」
「…っ」
抱く腕にだけ力をこめていると、ややしてカイトの腕ががくぽの背に回った。
宥めるように叩かれて、体がもたれかかってくる。
「ん。俺も、だよ」
密やかなささやきに、がくぽはますます強くカイトを抱きしめた。