煙管を咥え、がくぽはにんまりと笑った。
「欲しければ強請れ。うまいこと強請れたなら、望むだけくれてやろう?」
ねこの実ひろい
「がくぽさま………っ」
意地の悪い笑みで投げられた言葉に、カイトは瞳を潤ませる。
「ひどいです……………っ。俺が好きなの、知ってて…………っ」
「そなたのオネダリは愛らしいゆえな。堪能したい」
「………っ」
煙とともにしゃあしゃあと吐き出し、がくぽは煙管を揺らした。
「どうする?要らぬか?」
「や、やぁ………っ要りますぅ……………っ」
頬を染めて、カイトはがくぽの胸元に縋った。
「がくぽさまぁ………………がくぽさま、ね、お願いです……………ください……………お願い聞いて……………」
懸命に強請りながら、カイトは着物越しに、がくぽの胸に爪を立てる。餌を強請るねこのように軽く掻いて、ぐすりと洟を啜った。
「欲しいです…………がくぽさまの……………アレ、欲しいんですぅ…………」
言い募りながら、カイトはちろりとくちびるを舐めた。その瞳が欲に潤んで、がくぽを見つめる。
「ね、ください………………俺の口に……………アレ、ください……………」
膝に手を置いて身を乗り出したカイトに、がくぽはあらぬ方を向いて煙を吐きだした。
いなや、煙管を放り出すと、カイトを畳に押し倒す。
「がくぽさまっ?!」
驚いて瞳を丸くするカイトを、がくぽは上から睨みつけた。
「そなたな………別の物を強請っておるようだぞ?!」