あとなんにちねると、きょうはなんの日?

「がくぽきょぉは、はろいんですっ!」

「うむ、カイト…」

改まって主張したカイトに、がくぽはとうとう来たかと肚を決めた。

諸々遅きに失した感は否めないが、相手がリング上で戦う気になってくれたというなら、がくぽもようやく、受けて立てるというものだ。

なんの話かというと、だから今日が『ハロウィン』であり、がくぽが相手にしているのは手塩にかけて甘やかし尽くしたもとい、育てたカイトだという――

知らず、瞼を落として目を眇め、若干の臨戦態勢を取るがくぽにも、カイトが構うことはない。

臆することなくいふうどうどう、胸を張って続けた。

「でも俺はきょう、イタズラ、しませんっ!!いいこですっ!」

「うむ、カイト……」

わざわざ、普段は使わない敬語を使ってまでの、主張だ。否、宣誓だ。

がくぽは胸に去来するものを覚えつつ、こっくりと頷いた。

「どうやらハロウィンとエイプリルフールを、まぜこぜで覚えたな………!」