あんころもちの糖蜜がけ練乳添え
エンドロールを眺めつつ、がくぽは膝の上のかいちょの頭を撫でた。
「かいちょ………今日は、いっしょに寝るか?」
「ん?……んっ!!」
不思議そうに振り返ったかいちょだったが、がくぽといっしょに寝るのはいつでも大歓迎だ。
にこっと満面の笑みを浮かべると、膝の上で立ち上がってがくぽの首にしがみついた。
「よしよし」
小さな体を抱き上げると、がくぽはテレビを消し、照明も落として、寝室へと向かった。
同じ布団に入ると、傍らに寝かせたかいちょを、きっちりと肩までくるみこむ。
「ね、ね、ぁくぽ………んとね、んっとね……おばけちゃんとぁくぽ、どっちがつぉい?」
「お化けと………か?」
もちろん、戦ったことなどないから、わからない。
しかしそうは言わず、がくぽはかいちょの体をあやすように叩いた。
「かいちょを守るためなら、がくぽはなににも負けんぞ」
「んふ!」
うれしそうに笑ってから、かいちょは真面目な顔になった。窺うように、がくぽを見る。
「じゃあ、じゃあね…………おばけちゃんとは、ともらちになれない?」
「お化けと、……友達?」
きょとんとしたがくぽに、かいちょは真剣に頷いた。
「きょぉのえーがみたいに、わゆいおばけちゃんもいゆけど、いいおばけちゃんもいゆでしょ?かいちょ、おばけちゃんと、ともらちになりたい。ぁくぽ、おばけちゃんのともらち、いや?」
じっと見つめて問われ、がくぽはわずかに考えた。
とはいえ長くはなく、ふっと笑うと、小さな体を布団の上から抱きしめる。
「友達になったら、紹介してくれ。かいちょの友達だ、丁重にもてなそう」
がくぽの言葉に、かいちょは満足そうに笑った。